本の紹介

アスペルガー症候群に関係する、または関係のありそうな本を紹介します。
内容の紹介は本の帯などの宣伝文句からの引用と目次です。
私の主観的なコメントはつけてません。(気が向けば書くかも)


――アスペルガー症候群について知るために――

『高機能広汎性発達障害――アスペルガー症候群と高機能自閉症』

杉山登志郎、辻井正次【編著】
ブレーン出版  1999/08/20  ISBN4-89242-635-0  \2,800

〈アスペルガー症候群や高機能自閉症について、研究者、臨床家、行政家、親たち、本人たちによる発達援助システム「アスペの会」。その活動の成果をまとめる。〉

第1章 歴史的展望
第2章 診断
第3章 ライフサイクルと発達援助
第4章 両親の抱える問題
第5章 治療教育


『ガイドブック アスペルガー症候群――親と専門家のために』

トニー・アトウッド【著】、
冨田真紀、内山登紀夫、鈴木正子【訳】
東京書籍  1999/09/02  ISBN4-487-76173-5  \2,800

「この本が自分の十代の頃にあったら、とても助かっただろうに……。私たちの必読書です。」――テンプル・グランディン

第1章 診断を受けるまで
第2章 社会的ふるまい
第3章 言語
第4章 特別な興味と日々の決まり
第5章 運動の不器用さ
第6章 認知のはたらき
第7章 感覚の敏感性
第8章 よく受ける質問


『自閉症とアスペルガー症候群』

ウタ・フリス【編著】、
ハンス・アスペルガー、ローナ・ウィング、クリストファー・ギルバーグ、ディグビー・タンタム、マーガレット・デューイ、フランチェスカ・ハッペ【著】、
冨田 真紀【訳】
東京書籍  1996/05/08  ISBN4-487-76159-X  \4,078

〈自閉症の高度の形態、アスペルガー症候群の人生とは。社会に生きる『自閉的個性派(アスペルガー症候群の人)』の心を探る。世界的に注目される一流執筆陣による最新の自閉症論。新たに日本で見出された事例も紹介。療育と社会適応への実際的アドバイスも豊富。〉

1 アスペルガーの横顔と症候群
2 子供の『自閉的精神病質』
3 アスペルガー症候群とカナーの古典的自閉症
4 臨床的・神経生物学的に見たアスペルガー症候群―六例の家族研究から
5 成人期のアスペルガー症候群
6 アスペルガー症候群とともに生きる
7 アスペルガー症候群の成人による自伝―解釈の問題と理論への示唆


『自閉症の心の世界――認知心理学からのアプローチ』

フランシス・ハッペ【著】、石坂好樹、神尾陽子、田中浩一郎、幸田有史【訳】
星和書店  1997/07/22  ISBN4-7911-0350-5  \2,600

〈自閉症はどこまでわかったか? 自閉症の認知心理学的研究の最前線をわかりやすく解説。さまざまな論文のデータを解析し、批判的に検討。そしてこれまでの研究の問題点や今後の課題を明快に示す。〉

1 序論
2 自閉症の歴史
3 行動的レベルで見た自閉症
4 生物学的レベルで見た自閉症
5 認知的レベルで見た自閉症―心を理解すること
6 認知的レベルで見た自閉症―心の理論に代わる案
7 少数の才能ある者たち
8 アスペルガー症候群
9 自閉症と自閉症ではない関連障害
10 残された謎、今後の展望


『自閉症の才能開発――自閉症と天才をつなぐ環』 Thinking in Pictures

テンプル・グランディン【著】、カニングハム 久子【訳】
学習研究社  1997/07/10  ISBN4-05-400779-1  \2,500

〈本書は、自閉症を療育、教育、医療の分野から、また自閉症者を社会人、職業人の側面から堀り下げ、綿密なリサーチ報告を網羅し、それに対して彼女自身のコメントを加えた専門性の高い著書である。しかし、本書の特徴はグランディン博士の専門分野である動物心理行動と自閉症を、分かりやすく解明した点にある。そして何よりも驚かされるのは、彼女の「命」や「霊魂」に対する、スピリッチュアル(霊的)な概念が語られていることであろう。科学者でありながら、いや、科学者であるからこそ、彼女は地球上の命と宇宙とのかかわりに尊厳を見出し、「霊魂」の存在を信じるようになった経緯を詳述し、形容詞や修飾的な表現をそぎ落とした文体が、彼女の信念を真っ直ぐに伝える効果を添えている。 〉

第1章 絵で考える―自閉症と視覚による思考
第2章 自閉症の範疇―自閉症の診断
第3章 締めつけ機―自閉症者の感覚問題
第4章 共感を学ぶ―情操と自閉症
第5章 社会の現実―私の半生
第6章 生化学を信じて―薬物療法と治療
第7章 デートのデータ―自閉症と人間関係
第8章 牛の目から見た世界―動物の行動との共通点
第9章 アーティストと会計士―動物の思いを理解する
第10章 アインシュタインのまた従姉妹―自閉症と天才をつなぐ環
第11章 天国への階段―宗教と信仰


――アスペルガー症候群(または高機能自閉症)者による自伝など――

『私の障害、私の個性。』

ウェンディ・ローソン【著】 ニキ・リンコ【訳】 杉山 登志郎【解説】
花風社  2001/05  ISBN4-90772-525-6  \1,600

〈「知的障害?」「精神分裂病?」「それともオクテなだけ?」――さまざまな誤解を受けてきた私。「普通の人々の世界」「自閉症者の世界」二つの世界を生きる著者が大人になって振り返る成長の痛み、心の軌跡。 〉


『ずっと「普通」になりたかった。』

グニラ・ガーランド【著】 ニキ・リンコ【訳】
花風社  2000/04  ISBN4-90772-514-0  \1,650

〈ずっと「世界」になじめなかった。大人になってわかった。私は、「普通」と違う脳の持ち主だったんだって。
――つねにまわりの世界に「違和感」を感じ、いじめられ、仲間外れにされ、そして冷たい視線を浴びてきた著者は、大人になって自分は自閉症の一種、アスペルガー症候群(高機能自閉障害)だったということを知る。そして、「普通」になりたいという呪縛から初めて逃れられる。「自分探し」の物語。 〉


『変光星――ある自閉症者の少女期の回想』

森口 奈緒美【著】
飛鳥新社  1996/02/18  ISBN4-87031-260-3  \1,650

〈知的で極度に内向的な自閉症の女性が、独特な精神的世界と学校時代にいじめられた日々を、感受性豊かな文体で初めて本格的に綴った衝撃のメッセージ。〉

1 幼年時代
2 小学校低学年時代
3 小学校中・高学年時代
4 中学校時代


『自閉症だった私へ』 Nobody Nowhere

ドナ・ウィリアムズ【著】、河野 万里子【訳】
新潮社  1993/10/25  ISBN4-10-526801-5  \2,000

〈ある自閉症の女性が、幼児の頃から何をどう感じて生きてきたかを自らのきらめくような言葉で綴り、欧米でベストセラーとなった驚くべき自伝。〉

魔法の世界と「世の中」と/キャロル/学校/友達/あべこべの世界/十二歳/迷子/ウィリーの葬式/ダッフルコート、ピアノ、レポート/独立/引っ越しばかりの人生/メアリー/復学/過去の亡霊/触れ合い/闘争と逃走/海へ/旅/再び、海へ/最後の闘い/本当の居場所


『心という名の贈りもの――続・自閉症だったわたしへ』 Somebody Somewhere

ドナ・ウィリアムズ【著】、河野 万里子【訳】
新潮社  1996/03/30  ISBN4-10-526802-3  \1,900

〈こんにちは、感情よ。こんにちは、本当のわたし。そして、こんにちは、友達。大反響をよんだ『自閉症だったわたしへ』あのドナの、その後。自分を持つのは、苦しいこと。でも、「あるがまま」のわたしを見ていてくれて、ありがとう―前作の最後で、自分の病気の正体を知り、やっと自分自身と向かい合えたドナ。それからの彼女が、失われていた感覚や感情を、自分の力で、その意志と努力で、ゆっくりと、だが確実に、取り戻していく。他人に愛情を抱くまでになる、その感動的な歩み。〉

帰郷/子どもたち/父の家、弟の家/新しい世界/教職免許課程/出版決定/レッスン/ミラー夫妻/あたたかい手/不思議な感情〔ほか〕


『我、自閉症に生まれて』 Emergence: Labeled Autistic

テンプル・グランディン、マーガレット・M.スカリアーノ【著】、カニングハム 久子【訳】
学習研究社  1994/03/29  ISBN4-05-400182-3  \2,400

〈1953年、6歳のときに自閉症と診断された著者テンプル。彼女は、幼児期から自立に至るまで、何を思い、どう生きてきたか。自閉症に特有な諸症状の背景が、いま明らかに。自閉症者本人が書いた世界で初めての本。〉

第1章 幼児期の記憶
第2章 小学校の頃
第3章 新しい悩み
第4章 忘れっぽかった中学時代
第5章 寄宿舎学校
第6章 扉
第7章 魔法の扉
第8章 小さな扉を経て
第9章 大学院とガラス扉の障壁
第10章 ガラスの滑り扉を経て
第11章 働き―耐え―生き延びて
第12章 自閉症者と現実の世界


――アスペルガー症候群の子供をもった親のために――

『友達ができにくい子どもたち――社会性の発達と援助法』

石崎 朝世【編著】、湯汲 英史、一松 麻実子、林 祐一、前田 美紀【著】
鈴木出版  1996/12/01  ISBN4-7902-7140-4  \1,600

〈本書では「友達ができにくい子」をタイプ別、要因別に捉え、その援助・指導法を具体的に紹介しています。
友達ができにくい子 7つのタイプ
1 「ひとり遊びが好き」タイプ
2 「ひっこみ思案」タイプ
3 「ちょっとわがまま、ちょっと乱暴」タイプ
4 「落ち着きがない=他動」タイプ
5 「動きがゆっくり=寡動」タイプ
6 「発達に遅れがある」タイプ
7 「自閉症、アスペルガー症候群」タイプ〉

第1章 友達ができにくい子どもたち
第2章 「友達ができにくい子」7つのタイプと4つの要因
第3章 社会性の発達に見る友達ができにくい子どもたち
第4章 指導が必要な子どもへの対応を考える―事例と自己中心性について
第5章 社会化を育むためのトレーニング13
第6章 運動・ゲームで友達づくり


――アスペルガーっぽい人たちの自伝など――

『自殺直前日記』

山田 花子【著】
太田出版  1996/06/07  ISBN4-87233-281-4  \777

〈1992年、高層住宅の11階から飛び下り自殺し、24年の短い生涯を終えた漫画家・山田花子。いまだに熱狂的なファンを持つ彼女が、死の直前まで書き記していた日記が存在した…。〉

高市由美(山田花子)の最後の日々(父)
精神病棟にて―私が考えたこと&身近にいた人々との会話
私の一番長かった日(母)
花の名言・寸言集
思い出スケッチ―中学高校時代いじめられっ子だった私
アルバイト日記―仕事できないのにプライド高いからいじめられる
恋愛講座・男女物語
私にとって家族とは何か?霊魂分類表&天敵いじめっ子研究
対人の基本・対人のワナ&対人の悩み〔ほか〕


『水辺のゆりかご』

柳 美里【著】
角川書店  1997/02/10  ISBN4-04-883464-9  \1,300

〈あなたの過去を怖れぬために。衝撃の自画像〉


『エンジェル・アト・マイ・テーブル〈1〉』

ジャネット・フレイム【著】、中尾 まさみ、虎岩 直子【訳】
筑摩書房  1994/02/25  ISBN4-480-83146-0  \3,107

〈ニュージーランドの国民的作家の感動に満ちた自伝三部作。貧しい鉄道員の娘として僻地に育った多感な少女時代を抒情あふれる筆致で描く傑作。〉

現在の国へ
天使が私の食卓に


『エンジェル・アト・マイ・テーブル〈2〉』

ジャネット・フレイム【著】、虎岩 直子、中尾 まさみ【訳】
筑摩書房  1994/02/25  ISBN4-480-83147-9  \3,107

〈遠く故郷を離れてヨーロッパでの文学修業の孤独な日々。豊かな感受性ゆえに傷つきやすい心を抱いた女性作家の、精神と人間遍歴を詩情豊かに写しだした感動の続篇。〉

天使が私の食卓に 続
鏡の街からの公使